今日の服。。というか着物。
カバンは 30年前に銀座かねまつで義母に買ってもらったもの。
今日は 古ーーい アイテム多し。
この紬の着物は実は母が30代に着ていたものを洗い張りに出し、いったん反物に戻したものを私が譲り受けたもの。薄紫の八掛(裏地)をつけ、仕立て直した。
母とは腕の長さが違う。裄丈を長くして仕立て直したので私の体にぴったり。(着物は裄丈さえ合えば あとはどうにでもなるのが素晴らしい♪)
帯や帯揚げ、帯締めは 自分で購入したもの。といっても20代の頃買ったもの。
もはや四半世紀前である。マイビンテージ。
実は私、 20代の独身OL時代に、着物の着付けに はまっていたことがある。洋服よりも着物に興味があった時代があったのだ。
愛読書は 「美しいきもの」! (笑)
数年、休みの日のたびに着物を着たり友人親戚の結婚式には100%着物で出席。加賀友禅の訪問着や 西陣織の帯、小紋の着物などを作りキモノライフを楽しんでいた。
が、 これ、
「財産がいくらあっても足りない。。。」
と 着物道楽の底なし沼に入っていくのが そら恐ろしくなり、今持っているもので充分楽しめるはず、ときっぱり、区切りをつけた。
それ以来、 持っている着物を大切に時々着ている程度。
振袖の豪華な着付けと帯結びも習ったが、今はもう お太鼓を結ぶ以外 さっぱり 忘れた。(笑)
着物を着る時によく持つバッグ。
これも母からのおさがり。昭和初期の 手作業の総ビーズのお品。もはやアンティーク。繊細な手仕事が素晴らしすぎて、ため息がでる。今こういうものってなかなか手に入らないと思うので大切にしている。
私、
どんなにハイブランドの物でも
どんな高価な服でも
どんなド定番品でも
洋服で 一生ものの服はない
と常日頃 思っている。
けれど 着物は違う。
ずっとずっと 一生どころか 娘とその下の代まで引き継げる。
形に流行がない からである。
派手な振袖や訪問着で模様や刺繍が 流行りすたりを感じ 嫌味になるものがあるが、こういう紬や江戸小紋、色無地などはいい反物から仕立てれば本当に長く着れる。帯や帯揚げや帯締めなどを変えれば
無限のコーデ が楽しめる。
でも着物って不思議なのだ。
形が一種類しかないワンピースに
ベルト と スカーフ の色を何色にするか?ということしか考えることがない?? ファッション。
タイツやストッキングを何色にするか?も考えないし靴をパンプスにするかブーツにするかハイヒールにするかも考えない。TOPSとボトムスの相性も考えない。
それでも 帯と着物の柄を季節に合わせたり着ていく場所に適している格があったり、帯の締める高さの数ミリの違いで 全然雰囲気も違ってくる。とても繊細で気を遣う ファッションなのである。
20代の頃、一緒に着付けを習っていた素敵な50代の女性がいた。職業はカメラマン!
「毎日ずっと着物で暮らしたいと思っているのよ」とおっしゃっていた。
彼女は今80代だろうか。毎日着物で暮らしているだろうか。
何かの間違いで(笑) 大金持ちのおばあちゃんになったら私も 毎日着物で暮らす余生を送りたい。黄八丈や結城紬を着こなして。
そんなこと 妄想する お正月。