50代 浴衣を買う!
20代の頃買った浴衣を30手前ぐらいまで着ていたが、その後怒涛の子育て期間に突入したため着なくなり、しばらく浴衣から遠ざかっていた。
そのうち色柄が今の自分に全く合わなくなり、一旦処分。しばらく浴衣ノーポジ(所持してない状態)な状態だった。
ところが今年になって突然「浴衣欲しい」と思い立ち。
突然浴衣を買おうと思ったきっかけはこの竹籠バッグ。
この和装にぴったりなカゴバッグを手に入れたら急に35年ぶりに新しい浴衣が欲しくなった次第。
もう夏も終わりに近づいているというのに今更?という感じもしたが「欲しいと思ったときのウエーブ(波)に乗らないと!気持ちが冷めてしまうとダメ!」という自分の性格(物欲?)がわかっているのでこの勢いに乗ることにした。
売り場に夏の着物として最高峰の小千谷ちぢみの反物があった。うっとり。ユネスコの無形文化遺産ですからね。布に課金するようになったら着道楽も最終沼です(*´▽`*)
呉服売り場の小千谷ちぢみ。見るだけ・・・
まず、「反物からお仕立てしたい!」と意気込んでデパートの呉服売り場に突入した私だが、4月ぐらいから動かないとダメらしく、遅くとも6月がお仕立て浴衣の締め切りなのだそう。いやいや。今欲しいーーの。
さらにお店のベテランの方が私の体型を見て「プレタポルテ(既製品)で充分ピッタリお召しになれると思うので無理に反物から仕立てなくてもよろしいかと思いますよ。浴衣ですからもっと気軽にお考えになっては?」とご助言を頂く。
確かに。日本人女性のごく標準体型の自分がこの時は嬉しい(*´▽`*)
さらにベテランのお店の方が畳みかけるようにアドバイスを下さる。
✅浴衣は夜に着ることが多いので暗い色は避けたほうがいい。
✅紺やモノトーンは老けて見えやすいので50代なら逆にカラフルなものの方がいい。
(これは横で見ていた夫も激しく同意し、絶対綺麗な色がいいよと言う)
✅粋なモダン柄もカッコイイが60代70代になってからも充分着れる。普通にコンサバな花や植物柄がおすすめ(というか私の雰囲気にはそっちの方が似合うと。)
✅草履や下駄を専用に買う必要はない。浴衣はしょせん「カジュアル着物」。決まりごとは無いので手持ちのフラットなサンダルで良い。(草履嫌いの私はこれを聞いてホッとする)
✅バッグも和装専用のものをわざわざもたなくていい。浴衣ならなおさら。
そして夏の暑い時期の浴衣選びで一番大事なのは「布地」の種類ですよと。「綿紅梅」という表面に凹凸があって肌に張り付かない生地をお勧めしてくれた。確かにサラッと涼しい肌触り!
50代の浴衣 選びポイントは?
①色柄
これははっきり言って好み。似合う色柄はそれぞれ本当に違う。
白地に紺、紺地に白模様というのが永遠の定番だとは思うが、ほら「白×紺のボーダーTシャツ」が全く似合わなくなった・・・・ということからわかるように、永遠の定番品だからと言って万人が似合う共限らないし、「即オシャレになる」とも限らないのが難しい所。
私としてはイメージ的にこういう↓「大人のしっとり系落ち着いた白×紺浴衣」をイメージしてたのだが、羽織ってみると恐ろしく似合わなかった。。。
「まだ女としての修行が足りないんだな・・・・」と落ち込みつつほかの色柄も試してみる。
こういうぼかしのいかにも「大人のこなれた女性」って感じのものもモダンで粋で憧れがあったのだが、こちらも当ててみると恐ろしく似合わなかった。何故か寂しさが漂った。もっと華奢で色白な甘いお顔立ちの女性ならきっと似合うと思う。私はゴツイんで・・(*´ω`)
いかにも大人!って感じのセンスいい墨色にモダン柄の浴衣とか憧れだったんだけど、これも着てみたら事故レベルに似合わなかった・・・・(↓こんな感じの。)着る人を選ぶのだな。逆にピチピチの若いお嬢さんだと逆にシックでオシャレに決まるのかも。
黒地とかに大判の花柄とか?も「やや!粋でゴージャスでは?」と思ったけど浴衣に負けてしまってダメだった。
って思って落ち込んでいたのだが、
「和装は形が決まってしまっています。洋服と違ってデザインやシルエットで選ぶ余地はほぼ無いのです。だから「似合う色」「似合う柄」ということに焦点絞ってお考えになってください。普段お洋服で似合うなと思う色は何色ですか?」
とお店の方からアドバイスを選び、なるほど、真っ黒なワンピースとかもう似合わないし、真っ赤も真っ黒もくすんだ秋色も似合わない、いわゆる「ブルベ夏」な私なので、「ブルベ夏に似合う色」という目線でドンピシャ似合ったのがこちら。
最初「子どもっぽくない?」って思ってスルーしていた柄なのだが、何故か羽織ってみると一番しっくりきた。帯に渋めの色を持って来るとすんなりおさまった。柄がやや淡くぼやけているのも威圧感ない感じ。
ここでわかったのは
自分の顔に当ててみて選ぶべし。
自分一人で買いに行くと絶対「好きな布」というセレクトになりガチ。厳しい意見をバンバン言ってくれる友人や家族と行くと良いかと思う。
今回夫が横で「ダメ」「老けて見える」「暗い」「病人みたい」「貧相」とまあ、ヒドイ率直すぎる言いようだったのでかえってそれが良かったかも。
選んだ一枚は羽織った瞬間に「・・・似合う。それいいんじゃない?」って即決まった次第。
②浴衣の下着はどうしたらいいの?
改めて浴衣を着る際に気になっていたのが下着。20代の頃テキトーにタンクトップかキャミソールだけで着ていた記憶があるが、やっぱりちゃんと和装専用の下着を着た方がいいらしい。
浴衣用のワンピースタイプになっている裾除け付きのものがおすすめ。早速Amazonで購入。
着崩れしにくいし、汗も吸う。特に白地の浴衣は背景から光を受けると脚部分が透けるリスクがあるので絶対必要とのこと。
でも今回買った浴衣は、お尻~ひざに当たる部分内側に一枚さらに布(※居敷当(いしきあて)というのだそう)が縫い付けられている。だから要らないかも?ってか単純に下着と言えども二枚重ねると暑そう。これは着てみて様子見。
さらに帯板もメッシュタイプの通気性の良いものを購入した。帯部分が暑いのよねぇ。浴衣って。
③浴衣の時の足袋は?
「浴衣は基本素足です。」とお店の方が断言。
足袋を履くならちゃんと長襦袢を着用、襟までキリっと整える必要ありと。
いやいや暑くて無理。
そう考えると素足でいっかな。
④草履は?下駄は?
一番浴衣で気が重かったのがこの「浴衣用の草履か下駄を買わないといけない」という点。
↓こういうのですね。
メッチャ可愛いんだけど、正直な所、長時間・長距離は歩きにくくて鼻緒が素足の親指の根元に食い込むあの苦行よ。。。。。地下鉄の階段とか無理OF無理。
そこで「浴衣には普通に洋装のサンダルでいいと思いますよ」とアドバイス頂く。一気に気持ちが楽になる。フラットのサンダルならいっぱい持ってるし!
所詮浴衣はラフなカジュアル&プライベートウエア。「こうしないとダメおかしい、という決まりはないですから。」とベテランのお店の方がおっしゃる。
※ただ、逆で言うときちんとしたルールのある場所で着る着物ではない。Tシャツ短パンで出席しては失礼になる場所やイベントがあるように、着物もフォーマルとカジュアルがキッチリすみわけある。浴衣はカジュアル。
⑤浴衣の時のバッグは?
これこそフリー。何でもいい。
カゴバッグでもいいし、アミアミバッグでもいい。
Youtubeで浴衣にPRADAのニットバッグ持ってる方を見かけた。すごくオシャレだった。
とにかく「気分上がる↑」バッグであればなおいいですね。
今回の私のbagのように和装したい!と思う気持ちがアップするbag。
浴衣に合う帯は?
一般的には半幅帯が合わせやすいですよね。せっかくなので半幅帯も新しく選んで買った。これ、リバーシブル。帯締めも帯留も沢山持ってるけど、このガラスのビー玉みたいなのが可愛かったので一緒に合わせてもらった。
半幅帯はリバーシブルなので裏表で2通り使えるし、一部裏返して変わり結びにしても楽しいかも。
手持ちの紫の帯締めとブローチも合わせてみた。ピッタリ。ってか和服って大体どんな色持って来ても不思議と馴染む。こういう小物合わせが和装は楽しい。浴衣は帯揚げがないので帯締めが大事ですね。
浴衣が結構淡いカラフル系の色柄にしてしまったので、帯をグッと渋めにまとめることでバランス取れそう。
半幅帯は麻や絹素材だと高額だが、ポリエステルなら5000円~1万円ぐらいで色々なものが手に入る。帯をとっかえひっかえするのもアリかと!
50代の浴衣 着てどこに行くの?
買ってから「花火も終わったし縁日も終わった。どこに着て行けばいいのさ・・」とふと途方にくれた。が、
「着ていくところを自分で作ればいいのよ」
「カジュアルウエアなんだからそれこそ近所で自由に着ればいいのよ」
と思いつく。それで本人が楽しければ充分!
彼ピと花火に行くために浴衣を着た時代は終わった。(いつの時代の話や・・・)
これからは自分のために。
自分が夏を楽しむためにただ着よう。
さっそくYoutubeで「綺麗な浴衣の着方コツ」とか「可愛い半幅帯の結び方10選!」とかを見てる。楽しすぎる!
こんなに心の中にマイナスイオンが生まれることがここ最近であっただろうか?ウキウキきらきらすることあっただろうか?
着物沼に落ちないように気をつけつつ、この一枚を帯締めや小物を変えながらしばらく数年は楽しみたいと思います!
おまけ。私の和装事情。
お正月ぐらいは和服を!と思って母からのおさがり紬を仕立て直して着てる。
その他訪問着と付け下げ+西陣織の帯といったフォーマル着物も一応一式持ってて、身内親戚や友人の結婚式によく着ていた。小紋や名古屋帯も少し持ってる。
20代独身OLの頃に一時期着物沼にはまり、着付けのお教室に通っていた。上級コースも一応履修したけど、振袖用の帯の結び方とかすっかり忘れてお太鼓ぐらいしか今は結べない。
そして段々最近は和服から遠ざかる一方。
着物ってずっと着てると身体もなじむし手が動くけど、一旦遠ざかると着付けも一苦労。帯の結び方忘れるし、ほんと着るだけで体力削られる。
でも全く着なくなるのも寂しいのでまずは浴衣でリハビリですね!
和服は
✅形とデザインの流行がない(ずっと同じ形)
✅体型が変わっても着方である程度はカバーできる。
点が秀逸です!洋服に「一生物」はないけど、和服にはある!
着道楽ばんざーい!
50代 浴衣コーデ
浴衣のコーデをここに随時アップ。
半幅帯、380cmの長めのものを追加。帯が長いと色々な結び方ができる。金魚の刺繍に一目惚れ。
リバーシブルの半幅帯は色々なアレンジが効くのが楽しい!